Nero’s備忘録~育休中パパはじめての子育て~

パパ育休真っ最中。パパ育休の布教活動、子育て日記他、備忘録。

「蛍火」と「諸法無我」

私Neroは、とある県に住んでいます。

 

県名くらいこのブログで晒しつつ、地元ネタを織り交ぜたブログ作成も面白いな~と思っていますが、

万々一、会社や友人たちに身バレすると赤面ものですので、一応伏せています。

 

私が住んでいるとある県のとある市は、人口約10万人程の規模感。

歴史をたどると、市の中心部にある城を中心とした城下町として栄えたようです。

10万人都市と聞くと、ある程度賑わっているように聞こえるでしょうか。それとも少し寂しい感じでしょうか。

聞く方の主観によって分かれるラインかな~と、勝手に思っています。

 

程よく栄えていて、程よく田舎。

町の中心部から10分も車を走らせれば、のどかな田園地帯が広がります。

 

 

そんな田園地帯に、地元有志の方が、蛍を住む環境を整え、幼虫を生育して川へ放流しているという場所があります。

観光マップに載るわけでもなく、googleで検索してみると、数年前に作られたHPが更新もされずに、ひっそりと佇んでいるだけ。

まさに地元民のみしか知らないようなスポット。

 

毎年5月中旬から6月上旬にかけてに見ごろを迎えます。

今年も行ってまいりました。

今更ながらに、iphoneのカメラ性能にはびっくり。

ぼんやりとですが、儚げな蛍火をカメラに収めることができました。辛うじて蛍だと認識して頂けるでしょうか…。

それでもやっぱり、肉眼で見た時の感動とは比べ物になりません。

 

 

この市に異動してきてから11年目になりますが、毎年見に行っています。

何年目かに、「住んでいるところの近くに蛍が出るんだぜ」と大学の後輩に声を掛けたところ、その後輩がわざわざ新幹線を乗り継いで見に来ることになりました。

その後輩が今の奥様です。

この蛍達がいなかったら、妻との結婚も息子君の誕生もなかったかもしれません。

 

 

たまたま入った会社に、地元から2時間の場所に支店があり、たまたま社会人3年目でそこに配属されることになり、

たまたま定期異動の概念がない会社なので、10年越しでそこにい続けています。

 

 

そんな私にも、約1年半前、異動の話が出ました。

異動先はなんと海外。

海外志望もあったため、喜んでこの話に乗りました。

人と違った大きなチャレンジができると、ワクワクしながら準備をしていました。

コロナ禍の折でしたので、異動後、しばらくは本社に勤め、諸々の準備をしながら渡航のタイミングをうかがう、というスケジュールを予定していました。

 

ところが、本社への異動を1か月後に控えたある日、父が急死します。

突然の事でしたので、家族のケア、事務的な対応や相続の対応、長男である私は見て見ぬふりはできません。

異動してしまえば、当然のことですが、準備が整い次第、渡航しなければなりません。

 

時はコロナ禍真っ最中。

一度渡航してしまえば、当然頻繁に帰ってくることもできませんし、そもそも帰宅する選択肢さえ取れない可能性も高く。

海外異動の話は白紙に戻して頂きました。

 

 

その後息子君が誕生したり、精神疾患になったり、育休を取ったり。なんか乱高下しすぎている気がします笑。

この辺の経緯はこちらの記事を…。お時間あれば。

 

 

この乱高下の中で、「諸法無我」という言葉が好きになりました。

仏教用語ですが、「すべては繋がりの中で変化している」という意味。

全ての物は互いに影響を及ぼし合う、因果関係の中にあり、他と関係していない独立して存在するものなどあり合えない…という考え方。

あまり宗教とは縁のない私ですが、この考え方は非常にしっくりくるものがあります。

 

 

この町に来て、蛍の存在を知って、大学の後輩を誘って…

海外赴任の話があって、父が急死して、息子君が生まれて、私が体調不良になって…

すべてが「諸法無我」。

 

何一つ欠けていたら、「今」は無く、

良かったり悪かったり、いろいろある「今」だけど、その「今」の全てで「未来」が作られているんだなぁ、と思う今日この頃。

 

最低なことがあった一日でも、それが最高の未来に繋がっている、と考えれば、最低な一日への見方も変わります。

…その逆もまたしかりですが、それもまた、人生の面白みなのかもしれません。

 

 

おまけ

今日は暑かったにゃー!

妻の麦茶を無断で飲む猫様。